趣味服のお話

1月アメリカに行った際、向こうの老舗ミリタリー放出品会社に個人的に頼んでおいたジャケットが到着しました。

俗にCVCジャケットと呼ばれている物です。ニア・ニュー コンディションでパッチ付きが安くあったのです。しかも丁度M/LONGサイズもあると言うので、仕事の資料として、また普段着る物として1着だけ頼みました。

届いたジャケットはコンディションチェックとラベルの確認。これもミリタリーアイテム楽しみの一つです。

正式名称:JACKET,COLD WEATHER,(HIGH TEMPERATURE RESISTANT)
コントラクト:DLA100-86-C-0525
ストックナンバー:8415-01-074-9421
製造メーカー:ALPHA INDUSTRIES,INC.

と書かれていることから国防総省が1986年に発注した物と分かりますね。ですので1986年前後に製造された製品です。
すでにヴィンテージと言えるジャケット。
CVC(コンバット・ヴィークル・クルーメン)ジャケットはその名の通り戦闘車両搭乗員用に開発されましたが、陸軍のヘリクルーにも愛用されていました。フロント&シガポケットはSCOVILLジッパー、ノーメックス製(難燃素材)、ほぼウール素材のリブ等から本物で間違いないでしょう。
しかも色あせしやすいノーメックス製ですが、ほとんど色あせ無し、リブの伸びや虫食いも無し。Verry Goodコンディションと言えます。

1986前後製造なので、1987年~のイラン・イラク戦争、1991年の湾岸戦争で着用されたものかもしれません。
そしてワッペン付きと言う事もポイント高いです。少なくともアメリカで作られ、縫いつけられた物です。ただ、このワッペンは本当にこのジャケットの持ち主が縫い付けた物かは確証がもてませんけど。

胸にエアクラフトクルーマン(ベーシック)、U.S.ARMYネーム。左そでにAIRBONEタブ&第82空挺パッチ。右袖にアメリカ国旗、第1騎兵師団パッチ。が付いています。縫い付け位置も軍既定の袖い目下1inchとなっています。

と言う事はこのジャケットは戦車兵ではなくヘリコプターのガンナーあたりが着用していた物のようですね。※右そでのUSフラッグは星部がちゃんと前を向いているリバースモデルとなっています。購入したのが老舗ミリタリー会社なので、もし後付けだとしてもこの辺りはしっかりしてますね。

コンバットビークル(戦車や戦闘車両)搭乗員用に開発されたジャケットなので、背中に大きな開口があります。

これは戦車上の入口から中の負傷者を外に引っ張り出すために持ちやすいように付いている物です。

首元にはストームフラップがあり、首元の風や砂の侵入を防いでくれます。中東といえども砂漠の夜間は非常に冷えます。このCVCジャケットを着た戦車兵が
戦車の上からビノキュラーで敵状視察をしている風景が目に浮かびます。

MA-1に比べるとマニアックなジャケットですが、とても良い買い物をしました

 

追記:その後、先方に確認した所ワッペンもオリジナルでこのジャケットを着用していた兵士が付けていたものとの事でした。

(前述ですが、ノーメックス素材は日光で色あせしやすいので、ワッペンをはがしたりするとその部分だけ色が違って分かるのが多いです)

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